Redis入門ガイド!初心者でもできるインストール方法と初期設定を徹底解説
生徒
「Redis(レディス)って何ですか?普通のデータベースと何が違うんでしょうか?」
先生
「Redisは、データをメモリという『超高速な机の上』に置いておく仕組みです。本棚(普通のデータベース)から本を探すより、机の上に置いてあるメモを見る方が早いのと同じ理屈ですね。」
生徒
「パソコンの操作に自信がない私でも、自分のパソコンに入れられますか?」
先生
「もちろんです。アプリをインストールするような感覚で進められます。設定も、最初は魔法の合言葉をいくつか覚えるだけで大丈夫ですよ。」
1. Redisとは?超高速なデータの保管庫
Redis(レディス)は、コンピュータの世界で「データベース」と呼ばれるものの一種です。しかし、一般的なデータベースが「ハードディスク」や「SSD」という、言わば『倉庫』に重厚な記録を保管するのに対し、Redisは「メインメモリ」という『作業机』の上にデータを置きます。
机の上にあるものは、立ち上がって倉庫まで取りに行くよりもずっと早く手に取れますよね。そのため、Webサイトの表示を爆速にしたり、ランキング情報をリアルタイムで更新したりするのに非常に向いています。専門用語ではこれを「インメモリデータベース」と呼びます。「イン」は中、「メモリ」は記憶装置、つまり記憶装置の中で動くデータベースという意味です。
また、Redisは「キー・バリューストア」という形式でデータを管理します。これは、ロッカーの番号(キー)と、その中に入っている荷物(バリュー)の関係と同じです。非常にシンプルな仕組みなので、初心者の方でも直感的に扱いやすいのが特徴です。
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2. WindowsにRedisをインストールしてみよう
プログラミング未経験の方が最初につまずくのが「インストール」です。本来Redisは、サーバー専用のOS(Linuxなど)で動くことが多いのですが、練習用としてWindowsでも動かすことができます。ここでは、もっとも簡単な「WSL2(ダブリューエスエルツー)」という機能を使った方法を紹介します。
「WSL2」とは、Windowsの中に小さな別のパソコン(Linux環境)を作るような機能です。まず、スタートメニューの検索欄に「PowerShell」と入力して、右クリックで「管理者として実行」を選んでください。そこで以下の命令を打ち込みます。
wsl --install
これが終わってパソコンを再起動すると、Ubuntu(ウブントゥ)というアプリが使えるようになります。そのUbuntuを開いて、以下の魔法の言葉(コマンド)を一行ずつ順番に入力してください。
sudo apt update
sudo apt install redis-server
「sudo」は「王様の命令(管理者権限)」、「apt update」は「最新のリストを確認して」、「apt install redis-server」は「Redisのサーバーをインストールして」という意味です。これで、あなたのパソコンの中に超高速なデータベースが準備されました。
3. Redisを動かしてデータを保存してみよう
インストールができたら、実際にRedisを動かしてみましょう。Redisとのやり取りには「redis-cli(レディス・シーエルアイ)」という道具を使います。これは、Redis専用の電話機のようなもので、これを使って命令を伝えます。
まずは、Redisが起きているか確認しましょう。以下のコマンドを打ちます。
redis-cli ping
PONG
「PONG(ポン)」と返ってくれば、Redisは元気に起きています。次に、実際にデータを保存してみましょう。Redisでは「SET(セット)」という命令でデータを保存し、「GET(ゲット)」という命令でデータを取り出します。例として、ユーザーの名前を保存してみます。
key | value
---------+----------
user:001 | 山田太郎
SET user:001 "山田太郎"
GET user:001
"山田太郎"
このように、名前を付けて保存したものを、後から名前を指定して取り出すことができます。非常にシンプルですね。普通のデータベースのように複雑な表の構造を考えなくて済むのが、Redisの初心者にとって優しいポイントです。
4. 知っておきたい初期設定の基本
Redisを使い始めたら、少しだけ設定を整えておきましょう。Redisの設定は「redis.conf(レディス・ドット・コンフ)」というメモ帳のようなファイルに書かれています。初心者が最初に覚えておくべき設定は、以下の2つです。
1つ目は「ポート番号」です。これは、Redisというお店の「受付番号」のようなものです。標準では「6379」という番号が使われます。もし他のアプリがこの番号を使っていたら、変更する必要があります。
2つ目は「パスワード」です。Redisは非常に高速ですが、設定を間違えると誰でもデータを見られてしまう危険があります。そのため「requirepass(リクワイア・パス)」という項目で、合言葉を設定することが推奨されます。設定ファイルを開いて、以下のように書き換えます。
requirepass MySecurePassword123
これを設定すると、次からRedisを使うときに「パスワードを教えて!」と言われるようになります。セキュリティを守るための大切な第一歩です。設定を変更した後は、必ずRedisを再起動して設定を読み込ませる必要があります。
5. よくあるトラブルと解決策
最後に、初心者がよく遭遇するトラブル「Redisに繋がらない!」という時のチェックポイントを解説します。パソコンが苦手な方でも、以下の3つを確認すれば多くの場合解決します。
まず、Redisの「サーバー」が動いているか確認しましょう。電話機(クライアント)があっても、相手(サーバー)が寝ていたら繋がりません。次に、パスワードを間違えていないか確認します。大文字と小文字も区別されるので、注意深く入力してください。
もう一つのよくある原因は、メモリ不足です。Redisは「作業机」の上で動くと言いました。しかし、机がデータでいっぱいになってしまうと、新しいデータを置けなくなり、エラーが発生します。以下の表のように、データが増えてきたら古いものを消すといった管理が必要です。
id | key | value | expire(有効期限)
---+--------------+---------------+-----------------
1 | session:101 | login_data | 3600秒
2 | cache:top | html_content | 300秒
3 | count:visit | 500 | なし
Redisには、時間が経つと自動的にデータを消してくれる「有効期限(エクスパイア)」という便利な機能があります。これを使うことで、机の上がゴミ屋敷になるのを防ぐことができます。例えば、「3600秒(1時間)経ったらこのデータは捨ててね」とお願いするイメージです。