カテゴリ: Ruby 更新日: 2026/01/06

Rubyのシンボル(Symbol)と文字列(String)を徹底比較!初心者でもわかる速度・メモリ・用途の違い

シンボル(Symbol)vs文字列:速度・メモリ・用途で徹底比較
シンボル(Symbol)vs文字列:速度・メモリ・用途で徹底比較

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「Rubyで文字列とシンボルって両方あるんですけど、どう違うんですか?」

先生

「良いポイントに気づきましたね。Rubyでは文字列(String)とシンボル(Symbol)は見た目が似ていますが、使い方や特徴が大きく違うんです。」

生徒

「えっ、見た目が似てるのに違うんですか?初心者だと混乱しそうです。」

先生

「大丈夫ですよ。速度、メモリの使い方、そして用途の違いを丁寧に説明しますね。」

1. Rubyのシンボルと文字列の基本

1. Rubyのシンボルと文字列の基本
1. Rubyのシンボルと文字列の基本

Rubyには文字列(String)シンボル(Symbol)という、見た目がよく似た2つのデータ型があります。 どちらも文字を扱う点は共通していますが、「何のために使うか」という目的が大きく異なります。 この違いを理解することが、Rubyをスムーズに書くための第一歩になります。

文字列は、人が読むための文章や名前、メッセージなどを表現するためのものです。 内容を書き換えたり、結合したりといった操作ができるため、 ユーザー入力や画面表示に使われることがほとんどです。

一方、シンボルは「これは何を表しているか」という目印やラベルとして使われます。 プログラムの中で意味が固定されている名前を表すための存在で、 値そのものよりも「識別すること」に重点が置かれています。

たとえば、同じ単語でも次のように書き方が変わります。


str = "apple"   # 文字列:文章やデータとして扱う
sym = :apple    # シンボル:名前や識別子として扱う

見た目の一番わかりやすい違いは、シンボルには先頭に:(コロン)が付く点です。 「コロンが付いていたらシンボル」「ダブルクオーテーションで囲まれていたら文字列」 と覚えておくと、初心者のうちは混乱しにくくなります。

2. 速度の違い

2. 速度の違い
2. 速度の違い

Rubyでは、同じ内容を何度も扱う場合、シンボルの方が文字列よりも高速に処理できることがあります。 その理由は、シンボルが「一度作られたら、ずっと同じものが使い回される仕組み」になっているためです。 プログラムの中で同じ名前を何回使っても、新しく作り直されることはありません。

それに対して文字列は、見た目が同じであっても、使うたびに新しいオブジェクトとして作られます。 そのため、比較や判定を何度も行う処理では、少しずつですが処理時間に差が出ることがあります。 初心者の方は「文字列は毎回作り直される」「シンボルは共有される」と覚えておくと理解しやすいです。


# 文字列は毎回新しいオブジェクトとして作られる
"apple".object_id == "apple".object_id  # false

# シンボルは同じオブジェクトを使い回す
:apple.object_id == :apple.object_id    # true

false
true

この結果からも分かるように、文字列は毎回別物として扱われますが、 シンボルは常に同じものを指しています。 この仕組みにより、シンボル同士の比較は高速で、条件分岐やハッシュのキー判定などで効率よく動作します。

ただし、日常的なプログラムでは速度差を強く意識する必要はありません。 「同じ名前を何度も比較する処理では、シンボルの方が向いている」 という感覚を持っておくと、次のメモリや用途の理解にもつながります。

3. メモリ使用量の違い

3. メモリ使用量の違い
3. メモリ使用量の違い

シンボルと文字列は、見た目が似ていてもメモリの使い方が大きく違います。 シンボルはRubyの内部で「名前として登録」され、同じシンボルを何度書いても基本的に同じものが参照されます。 そのため、同じラベルを何回使っても増え続けにくく、無駄が出にくいのが特徴です。

一方で文字列は、同じ文字でも使うたびに新しいオブジェクトが作られることがあります。 つまり、同じ単語を何度も作ってしまうと、その分だけメモリを使いやすくなります。 文章やユーザー入力のように「内容が変わる可能性があるもの」は文字列の出番ですが、 「固定の名前を何度も使う」場面ではシンボルが向いています。


# 文字列は同じ見た目でも別のオブジェクトになりやすい
a = "apple"
b = "apple"
puts a.object_id == b.object_id

# シンボルは同じものを指す(使い回される)
c = :apple
d = :apple
puts c.object_id == d.object_id

false
true

この例では、文字列は同じ内容でも別々に用意されやすいのに対して、 シンボルは同じものを共有していることが分かります。 だからこそ、ハッシュのキーや設定名のように何度も同じ名前を使う場所では、 シンボルを選ぶとメモリの面でもスッキリしやすいです。

4. 用途の違い

4. 用途の違い
4. 用途の違い

では実際に、文字列とシンボルはどのような場面で使い分ければよいのでしょうか。 ポイントは「その値があとから変わる可能性があるかどうか」です。 人が読む文章や、ユーザーが入力する内容は毎回変わる可能性があるため、文字列が向いています。

一方で、プログラムの中で意味が決まっている名前や区別のためのラベルは、 内容が変わることを想定していません。 そのような場合は、軽くて扱いやすいシンボルを使うと意図がはっきりします。

  • 文字列(String): 名前、メッセージ、入力データなど、内容が変わるもの
  • シンボル(Symbol): 設定名、項目名、識別用のラベルなど、固定されたもの

代表的な例がハッシュ(連想配列)のキーです。 キーは「何を表すか」を示すラベルなので、シンボルで書くのが一般的です。


# シンボルをキーにしたハッシュ(よく使われる書き方)
person = { name: "Taro", age: 20 }

# 文字列をキーにしたハッシュ
person2 = { "name" => "Taro", "age" => 20 }

どちらも動作は同じですが、シンボルを使うとコードが読みやすくなり、 「これは固定の項目名なんだ」と一目で分かります。 初心者のうちは、ハッシュのキーにはシンボルを使う、と覚えておくと実践で迷いにくくなります。

5. シンボルと文字列の変換

5. シンボルと文字列の変換
5. シンボルと文字列の変換

シンボルと文字列はお互いに変換することができます。これは「データをどう扱いたいか」によって使い分けが必要なときに便利です。


# 文字列からシンボルへ
str = "apple"
sym = str.to_sym
puts sym   # => :apple

# シンボルから文字列へ
sym = :banana
str = sym.to_s
puts str   # => "banana"

:apple
banana

これにより、「外部から受け取ったデータ(文字列)をプログラムの識別子(シンボル)に変換する」といった使い方ができます。

6. 初心者向けまとめ方針

6. 初心者向けまとめ方針
6. 初心者向けまとめ方針

プログラミング初心者の方は、まず「文字列は文章、シンボルはラベル」と覚えると理解しやすいです。ユーザーが入力する名前や文章は文字列、プログラムの中で決まっているキーや識別子はシンボル、と使い分ければ自然と使いこなせるようになります。

Rubyの学習では、このシンボルと文字列の違いを理解することがとても重要です。特に、速度やメモリ効率を意識したプログラミングをする際には、この知識が大きな助けになります。

まとめ

まとめ
まとめ

この記事で押さえておきたいポイント

ここまで、Rubyにおけるシンボル(Symbol)文字列(String)の違いについて、 基本的な考え方から速度、メモリ、用途まで順番に見てきました。 初心者の方にとって、この二つは見た目が似ている分、最初につまずきやすいポイントでもあります。 しかし、それぞれの役割を正しく理解すると、Rubyのコードは一気に読みやすく、書きやすくなります。

文字列は、人が読むための文章や名前、メッセージを扱うための存在です。 内容を変更したり、結合したりすることが前提になっているため、 ユーザー入力や画面表示、ログの出力などで活躍します。 一方で、シンボルは「これは何を表しているか」を示すラベルや識別子です。 プログラムの中で意味が固定されている名前を扱うために使われ、 ハッシュのキーや設定項目、状態の判別などに向いています。

速度とメモリの考え方を整理する

速度とメモリの違いは、シンボルと文字列を理解するうえで重要な考え方です。 シンボルは一度作られると、同じ名前のシンボルは常に同じものが使われます。 そのため、何度も同じ名前を比較したり、キーとして使ったりする処理では、 無駄なオブジェクトが増えにくく、結果として処理が安定します。

文字列は、同じ内容であっても新しく作られることが多く、 その分メモリを消費しやすい特徴があります。 ただし、これは「文字列が悪い」という意味ではありません。 文章として自由に扱える柔軟さがあるからこそ、 表示や入力の場面では文字列が必要になります。 大切なのは、場面に応じて使い分けることです。

実践で役立つ考え方

実際の開発では、「あとから変わるか、変わらないか」という視点で考えると判断しやすくなります。 内容が変わる可能性があるものは文字列、 プログラム側で意味が決まっているものはシンボル、 という基準を持っておくだけでも、コードの意図が明確になります。

特にRubyでは、ハッシュやメソッド引数でシンボルを使う場面が多く、 この使い分けに慣れてくると、他人が書いたコードも読みやすくなります。 初心者のうちは、完璧に使い分けようとせず、 「これは文章か?ラベルか?」と一度考える習慣を身につけることが大切です。

振り返り用サンプルプログラム


# 文字列は表示や入力向け
user_name = "Hanako"
puts "こんにちは、#{user_name}さん"

# シンボルは項目名や識別子向け
user = { name: "Hanako", age: 25 }
puts user[:name]

こんにちは、Hanakoさん
Hanako

この短い例でも、文字列とシンボルの役割の違いがはっきり分かります。 表示する文章は文字列で扱い、 データの項目名はシンボルで扱うことで、 コード全体の意味が自然に伝わるようになります。

先生と生徒の振り返り会話

生徒

「最初はシンボルと文字列の違いがよく分からなかったんですけど、 文章かラベルかで考えると、だいぶ整理できました。」

先生

「それは良い理解ですね。Rubyでは見た目よりも役割を意識することが大切です。 文字列は人向け、シンボルはプログラム向け、と考えると迷いにくくなります。」

生徒

「ハッシュのキーにシンボルを使う理由も、やっと納得できました。 固定された項目名だからシンボルなんですね。」

先生

「その通りです。最初は意識して書く必要がありますが、 慣れてくると自然に使い分けられるようになりますよ。 今回学んだ考え方は、これからRubyを続けていくうえで何度も役立ちます。」

生徒

「これからコードを書くときは、 『これは文字列?それともシンボル?』と一度考えてから書いてみます。」

先生

「それが一番の近道です。焦らず、少しずつ理解を深めていきましょう。」

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