irb・pry入門:対話型シェルでRubyを最速で学ぶ使い方と便利ワザ
生徒
「Rubyを勉強したいんですが、パソコンにプログラムを書いて保存して実行するのって難しそうです…」
先生
「それならirbやpryという『対話型シェル』を使うといいですよ。メモ帳を開く必要もなく、その場でRubyを動かせます。」
生徒
「対話型シェルってなんですか?」
先生
「対話型シェルは、Rubyの命令を一行ずつ入力して、その結果をすぐに確認できる便利なツールなんです。初心者でも簡単にRubyを試せますよ。」
1. irbとpryとは?
irbは「Interactive Ruby(インタラクティブ・ルビー)」の略で、Rubyのコードをその場で一行ずつ試せる対話型シェルです。わざわざファイルを作らなくても、思いついたコードをすぐ入力して結果を確認できるので、Rubyの文法やメソッドの動きを手早くチェックしたいときにぴったりのツールです。Rubyをインストールすると標準で付いてくるため、追加の設定なしで利用できます。
一方のpryは、irbをさらに使いやすくした高機能な対話型シェルです。コマンド履歴の活用や補完機能、オブジェクトの中身を詳しく確認できるヘルプ機能など、Rubyの動きを「触りながら理解する」ための仕組みがたくさん用意されています。Ruby学習を続けていくうちに、「もう少し便利に試したい」と感じたときに乗り換える選択肢として覚えておくと良いでしょう。
どちらも基本的な考え方は同じで、「入力 → 即実行 → 結果を確認」という流れでRubyを試せるのが特徴です。イメージとしては、電卓に近い感覚でRubyコードをどんどん打ち込んでいける学習ツールだと考えると分かりやすいです。
例えば、irbを起動すると次のような画面になり、そのまま計算を試せます。
irb(main):001:0> 1 + 1
=> 2
irb(main):002:0> "Ruby".upcase
=> "RUBY"
このように、入力した瞬間に結果が返ってくるので、「この書き方で合っているかな?」「このメソッドはどんな挙動をするんだろう?」と気になったときに、すぐに確認できるのがirb・pryの大きな魅力です。Rubyを本格的に書き始める前の練習用としても、実際の開発中のちょっとした動作確認にも、どちらも心強い相棒になってくれます。
2. irb・pryの起動方法
まずはパソコンでターミナル(Mac)やコマンドプロンプト(Windows)を開きます。そこに以下のコマンドを入力します。
irbを起動する場合
irb
pryを起動する場合(事前にgem install pryでインストールが必要)
pry
起動に成功すると、以下のような表示が出て、Rubyの入力待ち状態になります。
irb(main):001:0>
3. 基本的な使い方
起動したら、その場でRubyの命令を入力して実行できます。例えば、文字を表示する命令を試してみましょう。
puts "こんにちは、Ruby!"
Enterキーを押すと、すぐに結果が返ってきます。
こんにちは、Ruby!
計算も簡単です。
10 + 5
15
4. pryの便利な機能
pryには、初心者にうれしい便利な機能がたくさんあります。
- 履歴機能:過去に入力した命令を矢印キーで呼び出せる
- ヘルプ機能:
show-docコマンドでメソッドの説明を確認できる - コード補完:途中まで入力してTabキーを押すと候補が表示される
例えば、Arrayクラスの情報を調べたいときは、次のように入力します。
show-doc Array
5. irb・pryでエラーを怖がらない
プログラミング初心者がつまずきやすいのが「エラー」です。でも、irbやpryなら、間違った命令を入れてもパソコンが壊れることはありません。
例えば、スペルを間違えてputsをputと書くと、こうなります。
put "こんにちは"
NameError: undefined local variable or method `put'
このようにエラーメッセージが出るだけなので、焦らず修正すれば大丈夫です。
6. 便利ワザ:履歴を活用する
同じ命令を何度も入力するのが面倒なときは、キーボードの「↑(矢印キー)」を押してみてください。直前に入力した命令が呼び出され、再度実行できます。
これを使うと、ちょっとした計算の試行錯誤や、同じ命令を繰り返しテストしたいときにとても便利です。
7. irb・pryの終了方法
終了するときは、以下のどちらかを入力してEnterを押します。
exitquit- Ctrl + Dキー
間違えてウィンドウを閉じなくても、正しい方法で終了すれば安心です。
8. irb・pryを使うメリット
対話型シェルを使う最大のメリットは、すぐに結果がわかることです。プログラムを書いて保存して実行する、という手間がないので、Rubyの文法やメソッドを試しながら学習を進められます。
また、初心者が「ちょっと試したい」と思ったときにすぐ動かせるので、挫折しにくい学習環境を作ることができます。
まとめ
Rubyを学び始めた初心者にとって、対話型シェルであるirbやpryは、もっとも気軽にRubyを体験できる優れた入り口になります。プログラムを書いて保存して実行するという手順は、慣れないうちはどうしても難しく感じられますが、対話型シェルを使えば「思いついたらすぐに試せる」という圧倒的な学びやすさが生まれます。特にRubyは文法が柔らかく、試しながら理解を深めるのに向いている言語なので、対話型シェルとの相性が非常に良いと言えます。 さらに、irbはRuby標準で付属しているため、初心者でも追加設定なしですぐに学習を始められる点が大きな魅力です。また、pryはより高機能で履歴機能やコード補完、クラスやメソッドの情報表示など学習を深めるための便利なツールが豊富で、Rubyの理解を加速させる力があります。とくに、コード補完は慣れないメソッド名を確認したり、どんなメソッドが存在するのかを把握したりする際にとても役立ちます。 また、対話型シェルの最大の特徴は「エラーを怖がらなくてよい」ことです。Rubyの命令を一行ずつ実行できるため、もし入力を間違えてもすぐにエラーメッセージが表示され、どこが違うのかをその場で確認できます。プログラムファイルを作成して実行するスタイルでは、エラーが出たときに原因を探すのが難しくなる場合がありますが、対話型シェルではその場で試し、修正し、再実行するという流れが自然に身につきます。初心者にとってこの「失敗のしやすさ」「直しやすさ」は、学習の継続にとても重要なポイントです。 また、対話型シェルでは計算、文字列操作、配列、ハッシュ、メソッド定義などRubyでよく使う処理をどんどん試し、実際の表⽰結果を見ながら理解を深めることができます。小さなサンプルを試し続けることで、自分の中のRubyの感覚が育ち、構文の使い方やメソッドの挙動が自然と身につきます。Rubyの柔軟さや表現力の高さを体感するには、このような「すぐ動かす」学習方法がとても効果的です。 また、pryの履歴機能は学習を大きく助けてくれる存在です。何度も同じ命令を打ち直さずに「↑キー」で呼び出せるため、繰り返し計算したり、メソッドの動作を検証したり、少しずつ書き換えて試す作業がとてもスムーズになります。こうした操作感の軽さは、学習効率だけでなく、モチベーション維持にもつながります。 ここでは最後に、実際のirbやpryで使える簡単なサンプルコードを載せておきます。対話型シェルでRubyを学ぶ際の練習として活用できる内容です。
# 文字列を扱う練習
"こんにちは".upcase
"Ruby学習".length
# 配列や繰り返しの確認
[1,2,3].map { |n| n * 2 }
# メソッド定義の動作確認
def greet(name)
"こんにちは、#{name}さん"
end
greet("太郎")
# エラーの確認
put "テスト" # スペルミスでエラーになる例
このように、irbやpryを使ってRubyを試していくことで、プログラミングの理解が深まり、より複雑なコードやアプリ開発にも自然とステップアップしていくことができます。とくにRubyは実行結果がわかりやすい言語であり、対話型シェルとの組み合わせは最適と言えるほど相性が良い学習環境です。何度でも試し、間違えて覚え、徐々に慣れていくことで、本当の「理解」が着実に積み上がっていきます。日々の学習にirbとpryを使う習慣ができれば、Rubyの基礎力が大幅に向上し、より自由にコードを書けるようになるでしょう。
生徒
「今日、対話型シェルについて学んでみて、Rubyがこんなに簡単に試せるなんてびっくりしました!」
先生
「そうですね。irbやpryは、Rubyを学ぶうえでとても頼りになるツールです。すぐに結果が見えると理解が早くなりますよ。」
生徒
「エラーが出ても大丈夫っていうのが安心できます。変なことをしてもパソコンが壊れないってわかったので気楽に試せます。」
先生
「その気持ちは大切です。pryを使えばメソッドの説明もすぐに見られますし、履歴機能で試行錯誤も簡単です。どんどん試して理解を深めてください。」
生徒
「はい!これならRubyの文法も自分のペースで覚えられそうです。」
先生
「いい流れですね。これからも気軽に手を動かして、Rubyの楽しさを感じながら学んでいきましょう。」